
こんにちは。新小岩の歯医者【新小岩たつみばし歯科】です。昨今、歯周病と全身疾患との関係が注目されています。今回は認知症との関係を書きましたので参考にしてみてください。
はじめに:歯と脳、実はつながっている!?🤔
「歯周病」と「認知症」――この2つの病気に、どんな共通点があるのでしょうか?
一見、まったく関係がないように思えますよね。ところが、近年の研究で「歯周病が認知症のリスクを高める可能性がある」ことが明らかになりました。
日本は世界でも有数の長寿国ですが、それに伴って認知症の患者数も年々増加しています。厚生労働省の予測では、2040年には認知症患者が約1,000万人に達するとされています。この数字は決して他人事ではありません。
そして、認知症は一度発症すると完治が難しい病気です。そのため、「予防」がとても重要になります。そこで注目されているのが口腔ケア、特に歯周病対策です。
ここでは、
✅ なぜ歯周病が認知症に影響するのか?
✅ 最新の研究で何がわかったのか?
✅ 予防のために今日からできること
を、わかりやすく解説します✨
歯周病とは?症状と原因をおさらい🦷
まず、歯周病の基本を押さえましょう。
歯周病は、歯を支える歯茎や骨に炎症が起きる病気です。進行すると歯が抜け落ちる原因になります。
歯周病の主な原因
- プラーク(歯垢)に含まれる細菌の繁殖
- 歯磨き不足
- 喫煙やストレス
- 不規則な食生活
歯周病のサイン⚠
- 歯ぐきの腫れ・出血
- 口臭が強くなる
- 歯がぐらつく
歯周病は「沈黙の病気」とも呼ばれ、自覚症状が出にくいのが特徴です。
成人の約8割が歯周病、もしくはその予備軍と言われています。
認知症とは?種類と特徴🧠
認知症は、脳の神経細胞が壊れたり働きが悪くなり、記憶や判断力に障害が出る状態を指します。
代表的な種類は以下の通りです。
- アルツハイマー型認知症(最も多い)
- 脳血管性認知症
- レビー小体型認知症
- 前頭側頭型認知症
日本の現状
- 現在、認知症患者は約600万人以上
- 軽度認知障害(MCI)を含めると1,500万人以上とも
つまり、日本では高齢者の5人に1人が認知症になる時代が近づいています。
歯周病と認知症をつなぐメカニズム🔍
「なぜ歯の病気が脳の病気に影響するの?」という疑問がありますよね。
その答えは、炎症と細菌の影響にあります。
1. 歯周病菌が血液を通じて全身に拡散
歯周病菌は歯茎の血管から侵入し、血液を通じて全身に回ります。
2. 脳への炎症反応
歯周病菌や炎症性物質が脳に到達し、神経細胞を攻撃。結果、記憶や学習に関わる海馬にダメージを与えます。
3. 噛む刺激の減少
歯を失うと、咀嚼による脳の刺激が減り、認知機能が低下しやすくなります。
特に、**ポルフィロモナス・ジンジバリス(P.g菌)**という歯周病菌が、アルツハイマー病患者の脳から発見されたという報告もあり、歯周病と認知症の関連は無視できないレベルになっています。
最新研究で明らかになった事実📚
- 国立長寿医療研究センターの調査では、歯が少ない高齢者ほど認知症リスクが高いことが判明。
- アメリカの研究では、歯周病菌の酵素がアルツハイマー型認知症の進行を早める可能性が示唆。
- 2019年の国際学術誌では、P.g菌が脳に侵入し、アルツハイマー病の原因となるβアミロイドの生成を促進するという結果が発表されました。
つまり、歯周病予防は認知症予防につながると考えられています。
国立長寿医療研究センターの研究成果はこちら
歯周病が認知症リスクを高める理由⚠
- 慢性的な炎症
歯周病による炎症が全身に広がり、脳にも悪影響。 - 血管障害
歯周病菌が血管を傷つけ、動脈硬化を進めることで、脳血管性認知症のリスク上昇。 - 噛む力の低下
歯を失うことで食事がしにくくなり、脳への刺激不足に。
歯周病を防ぐことが認知症予防の第一歩✨
では、どうすれば歯周病を防げるのでしょうか?
今日からできる予防法をまとめます。
✅ 正しい歯磨き習慣
- 1日2~3回、歯ブラシ+歯間ブラシ・デンタルフロスを使用
- 就寝前の歯磨きは必須
✅ 定期的な歯科検診
- 3~6か月に1回は歯科医院でプロケア
- 歯石除去や歯周ポケットのチェック
✅ 食生活の改善
- ビタミンC・カルシウム・タンパク質をバランスよく
- よく噛んで食べることで唾液の分泌を促進
✅ 禁煙・ストレス管理
- 喫煙は歯周病を悪化させる大きな要因
- ストレスも免疫力を下げ、歯周病リスクを上げます
認知症予防に役立つ口腔ケア習慣🪥
- 毎日の歯磨き+舌ケア
- ガムを噛む(無糖)
- よく話す・笑うことで口腔機能を維持
さらに、オーラルフレイル(口の機能低下)を防ぐことも重要です。
オーラルフレイルを放置すると、認知症や寝たきりのリスクが高まることがわかっています。
まとめ:口の健康=脳の健康🧠
認知症は誰にでも起こり得る病気ですが、歯周病を防ぐことでリスクを下げることができます。
歯のケアを習慣化することは、「将来の自分の脳を守る」ことにつながります。
今日からできることはシンプルです。
- 歯を大切にする
- 定期的な歯科検診を受ける
- バランスのとれた食事と生活習慣を心がける
「歯を守ることは、脳を守ること」
ぜひ今日から実践してください😊✨
歯周病は気になる方はJR総武線「新小岩駅」北口から徒歩3分の歯医者【新小岩たつみばし歯科】へご相談ください。
